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内科、その他の科で「緑内障の方は使えない」となっている薬剤があります。
緑内障に禁忌(使ってはいけません)の薬剤は本邦で処方されている全薬剤21,311剤のうち1,330剤で、全薬剤の6.2%です。
以下の薬剤があります。

①ステロイド薬
②抗コリン薬(抗アレルギー薬、抗不安薬、睡眠薬、かぜ薬、心臓の薬、気管支拡張薬など)


緑内障は目の形から解剖学的に2つのタイプに大別されます。目の中を循環している房水の出口を隅角(角膜と虹彩の間の角度)と呼び、 せまい方は散瞳の影響でよりせまくなり、広い方は散瞳の影響をあまり受けません。②の抗コリン薬には散瞳作用があり、眼圧上昇のリスクが 指摘されています。あなたがどちらのタイプかは、主治医にお尋ねください。他科の医師や薬剤師に自分の緑内障のタイプを伝えておくと 役に立つと思います。

①ステロイド剤
ステロイド(内服・軟膏・点眼など)は隅角の広さに関係なく眼圧が上昇する事があります。
前もって眼圧が上昇するかわからないため、ステロイドの治療を開始した後1ヶ月以内に眼圧を測定しましょう。

②抗コリン薬

閉塞隅角または狭隅角(隅角がせまい)の方
  ②に該当する薬剤を使用した場合、眼圧が上がる事があります。
  但し、レーザー虹彩切開術、周辺虹彩切除術、白内障手術をして隅角が広くなった方は使用しても心配ありません。

開放隅角(隅角が広い)の方
  ②に該当する薬剤を使用しても心配ありません。


本邦の疫学調査の結果によれば、緑内障と診断された方のうち、すでに眼科で緑内障と告げられていた方は全体の1割にすぎず、 9割の方は自身が緑内障であることを知らなかった、と報告されています。

眼科で緑内障と診断されていなくても、緑内障を発症している方がいます。

緑内障を発症していなくても、隅角がせまく、散瞳によって急性の発作を起こす可能性のある方がいます。

もし、緑内障発作を起こしたら、痛み、見えない、頭痛、吐き気などの症状がでます。そのような場合は、 放置せずにすぐに眼科に連絡をしましょう。診察時間外であれば、救急施設を受診しても良いです。

■以下の写真は隅角の広さを前眼部OCTという器械で観察し、角度を評価したものです。

狭隅角眼 レーザー虹彩切開術後 白内障手術後


隅角の広さはおおむね30°以上あれば心配ありません。白内障の手術をすることにより隅角が広くなります。
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